Busan World Disability Conference 2023
韓国の釜山で開催されている「世界障害者会議」に参加。大会テーマは「グローバル変革アジェンダ:現在の課題と機会!」
日本からもDPI日本支部の皆様をはじめ、全国組織の障害団体の皆様が参加されていました。また別のブースでは障害・医療分野の製品の販売やアート展示が行われていた。素晴らしいアート作品の数々に魅了する。世界の最先端の障害福祉を学びながらそれを日本に持ち帰り、日本のインクルージョンを推進していきたい。
2005年・2013年と二度の教育改革を経て、 EU連合が定めた特別支援教育プログラム。「すべての子どもに参加する権利がある」を理念としインクルーシブ教育を推進しているデンマーク。今回、デンマーク文科省(教育省)の紹介で訪問した学校は、コペンハーゲンの公立学校の中心的存在である。
担当して下さった副校長のKirsten Hanne Hansen先生は、EU連合および北欧の教育会議に参加するデンマークのインクルーシブ教育の第一人者であり、大変学び多い時間であった。デンマークにおけるインクルーシブ教育(統合教育)の現状を学んだ。「我々は一人や少数で出来ることを考えてはいない。いかに社会や多くの他とつながるか、それを何より大切にしている。」 理想的なシステムがここにあると感じた。デンマークの統合教育は、当初、財政面を考え推進されたと聞き、驚いた。 確かに分離する環境では、ハード面での経済的負担は大きい。 ソフト面はどうだろう。 「子どもが中心である」という考え方の統合教育は下記を重視する。
1、子ども達の声を聞いて全てを決める
2、強みを子ども達自身が伸ばしていく
3、保護者、外部との連携を密にする
4、すべての関係者に対して、情報共有する (障害を持った子ども達の兄弟も参加する)
一見大変に見えることを、日常的に行った結果、先生方の仕事は効率化されて行ったのだという。課題はもちろんある。 重度障害を持つ子ども達の支援だと教えて頂いた。今回、明確になったことは2つ。インクルーシブ教育(統合教育)は、「子どもの生きる力」を引き出し、育めること。ハード・ソフト両面から見ても、持続可能な社会形成に適しているということである。日本でどこまで実現できるかはまだ未知だが、あるべき理想像が見え、取り組むべき目標が出来たことをまずは感謝したい。
Taiwan(台南/台北)台湾の南へ北へ
台湾最大の障害者団体「中華民國智障者家長總會」の本部へ訪問。知的障害者の親の会連合会である。台湾として初めて国と貴団体が連携した「知的障害のある方によるエキシビション(アート展)」を台南市美術館にて見学。数々の素晴らしい作品があり、まさに圧巻であった。関係者の皆さまに心から感謝申し上げます。今後も、「日本の障害児者と世界の障害児者」のかけはしをつくり、国際社会におけるインクルーシブ社会の創設に寄与できるように精進していきます。
臺南市美術館
https://www.tnam.museum/
視覚障害をもつ子ども達の学校を訪問
70年前に設立された学校は、現在小学生~高校生100名が在籍している。 ボスニアでは、唯一の視覚障害学校である。(20年前の戦争で全壊した後、建て替えされた) ここでは、視力を高める為の練習をしている。またほとんどの生徒が点字の勉強をしている。
卒業後は理学療法士、電話オペレーター、ビジネス秘書、プロダクトパッカーなどの仕事につくそう。今の学校の課題は、ボスニアに住むすべての視覚障害の子どもにこの学校があることを連絡する手段がないこと。 日本でいう行政(教育委員会)がない。 インフォメーションがないことが一番の課題。学校のプログラムや教科書は、点字で作成されており、私は今回の訪問を機に、点字を勉強しようと決意。点字を学ぶことでより多くの子ども達との交流が可能になると感じた。今回、たくさんの子ども達と出会う中で感じたことは、自分がより成長することで、人に対しても出来ることが増える、役にたてることが増えるということ。 常に成長していく我であろうと、心に刻んだ。
【ボスニア視覚障害学校】
Centar za slijepu i slabovidnu djecu i omladinu Sarajevo Ramiza Salčina 6, 71000 Sarajevo
http://www.czsd.edu.ba/new/
ドイツの首都ベルリンにある特別支援学校を訪問。ベルリンでは、111年という最も歴史がある特別支援学校である。学校の取組みや環境にふれる中で、大変すばらしいと感じた二点について今回は記載する。
・特別支援学校の中に、介護の専門学校があったこと。介護を学ぶ学生が、日常的に障害ある児童生徒と関わっていること
・特別支援学校に併設して、普通の小学校があり、休み時間にはグラウンドで一緒に遊ぶ環境になっていること
しかしその中では課題もある。「普通の小学校の生徒に、障害をもつ生徒がいじめられることがある」ということである。どのように解決していますか?と先生に尋ねた。「一緒にイベントをするんです。一緒にイベントをすることでお互いを知る機会を増やすのです。」
私もそう思います。だから私も日本でインクルージョンフェスティバルを始めたんですと話をすることが出来た。まずは、お互いを知ること。そして認め合うこと。さらに活かし合うこと!その機会をつくるのが、インクルージョンの取り組みなのだと決意を新たに。ベルリンの特別支援学校からも、「ぜひ一緒にアートをつくりましょう!」と良いお返事を頂けたことは大変感謝であった。地球インクルージョンの創建に向けて、がんばろう!
【ベルリン特別支援学校】
Biesalski SchuleHüttenweg 40,14195 Berlin-Zehlendorf
http://biesalski-schule.de/
生徒210名
インクルージョン発祥の地イギリス。今回はリーズにある『ダウン症候群の子ども達のセンター』を訪問。
子ども達の授業の様子を見せて頂いたり世界の子ども達のアート展の呼びかけを行う。
センターの近くにある、企業へも訪問させて頂き、イギリスでの障害者雇用を学んだ。
企業での障害者雇用の取り組みについては、日本と同様の課題があると感じた。
地域社会で障害者の活躍の場を増やしていきたいと感じた。
国は違えど、「障害ある方々の活躍をつくろう」と日々、邁進されているセンターの方々の様子には大変感動だった。
Down Syndrome Training and Support Service Ltd.The Pamela Sunter Centre, 2 Whitley Street, Bingley, West Yorkshire, BD16 4JH
http://www.downsyndromebradford.com/
マルタ共和国のヘレンケラー学校(身体障害児の学校)を訪問。
アンドレ大使をはじめ市長も同席して下さり大感謝の訪問でした。
学校の中やマルタ共和国の障害者事情を丁寧に教えてくださった。ありがとうございます。フェスティバルにはトイレットペーパーの芯を使用したアートが届く。素晴らしい作品に大感激!次回のマルタ訪問では、障害者の就労について学ぶ予定である。
Helen Keller Resource Centre
Triq iz-Zghozija Qrendi
ザンビア共和国の首都ルサカの中心地にある「ザンビア教育大学病院」その施設の一角にある障害者団体「APTERS」を訪問。
設立1990年、当時ザンビアに来ていたイギリス大使の奥様によって設立された。障害をもった子ども達の支援体制がなかったことや、当時、障害ある方々の仕事がなかったことから、仕事を与える場として設立されている。座ることも、歩くこともできない障害児のために、特別な紙を使って椅子を制作することから事業をスタート。国からの補助はあるものの資金的が課題もあり椅子を売ってスタッフの賃金を払っているとのこと。障害児の85%のご家族は資金的な余裕がなく、(国の補助もなく)椅子を買うことができないことから、いかにその方々の支援をするかも課題であるという。貧富の差が激しいアフリカ。人類の福祉向上に向けてスタートしたばかりで課題も山積みたが、まずは自分が出来ることから一歩一歩、実践していこうと誓う。
「APTERS」
university Teaching Hospital
UTH Nationalist Road
Po. Box 82 LUSAKA Zambia.
身体の不自由な子ども達の医療財団を訪問。現在5歳~21歳までの91名が在籍。全員が車イスの子ども達。明日がバレンタインデーということで、手作りのお花をプレゼントしてくれ感動。ありがとう❣️。本年のインクルージョンでの共同制作アートについても前向きなお返事をいただき、末永いお付き合いを約束する。
・インドネシアと日本の更なる友好
・福祉を通じた両国の向上
上記の目的をもって、今後も邁進しよう!
YPK Bali http://ypkbali.org/
2018年に10日間程度、アメリカを訪問。障害を取り巻く米国カリフォルニア州における法律やシステム、障害児教育に関して学ばせて頂いた。JSPACC(Japanese Speaking Parents Association of Children with Challenges Los Angeles)ロスアンジェルス在住の障害児をもつ(日本の)保護者の「手をつなぐ親の会」にアテンドをしていただき、医療機関などを訪問。カルフォルニア州では30年ぶりに、障害にまつわる法律の大改革があり、なんと障害者施設(事業所)の撤廃!!
東京→ロサンゼルス→ポートランド→コロラドスプリングス→ウィニペグ(カナダ)→ニューヨークと訪問が続く。アメリカ滞在10日間の中で10回以上搭乗を続けながらカナダの地に降り立つ。カナダ、マニトバ州の都市ウィニペグ。ここでは世界の人権について学ぶ。世界でもここにしかないであろう、国立の人権博物館がある。世界中の「ありとあらゆる」と言っていい人権に関する展示を見ることができる。人種による差別、性別による差別、先住民に対する差別など。人権まさにインクルージョン!
2019年、ベルリン100万人カーニバル出場。ドイツを訪問した時の通訳者がダンスの先生で、このような機会にまで発展した。結果、ベルリンの地でのインクルージョン促進のため、チーム約100名で出場。
写真の中の富士山アートは日本で制作し持参。インクルージョンを旗にベルリン(ドイツ)と日本の更なる国際交流と協働がこれからも進んでいくことを祈念している。
特別支援学校を訪問。今回のメインは、アートの依頼であった。世界の障害ある子ども達のアート展を行うことによって、共生社会実現への一歩とする取り組みである。訪問時にはデンマークにおけるインクルーシブ教育の課題などもお聞きでき、大変勉強になった。後日、デンマークの子ども達のアートが無事に日本に届いて、大感謝でした。
Storebaeltskolen
Storebelts Erhvervspark 1, 4220 Korsør
スイスの首都ジュネーブを中心に活動する障害児センターを訪問。「インクルージョンアートプロジェクト」についての依頼を行う。毎年7月~8月にかけて行うサマーキャンプ時に子ども達が描く作品を送って頂くことに。大感謝!インクルージョンの取り組みを通じて世界の障害ある子ども達の活躍を祈念。
「ASK ALL SPECIAL KIDS」
GPS address: 1 route des Morillons – 1218 Grand-Saconnex
http://www.allspecialkids.org
障害ある方の専門学校を訪問。15歳~21歳の90名が在籍。卒業後、企業の就労が叶わない場合は、専門学校内のプロジェクトで働けるようになっている。プロジェクトは6分野。お花や料理、データ入力などがある。学校の運営については国からの補助で成り立っているものの、不足分については、プロジェクトで利益を得るよう努力していると聞き今後、福祉を通じた国際発展のため、何が出来るかを私自身考える一時になった。
Sarajevohttp://strucnoobraz.edu.ba/
デンパザール空港付近から車で片道4時間。発達障害がある子ども達の学校を訪問。4歳~17歳までの36名が在籍。聖バレンタインデーということもあり、授業後は全員でダンス!訪問を続ける中でその国の文化や風習に触れ、たくさんの学びを頂く昨今、どの国においても子ども達の幸せを願う気持ちは皆同じだと心を共して。
Tsaki-tari-us on Bali Hati foundationJalan Toya Anakan IVB no.1,Desa Baktiseraga,Singaraja,Bali.
現在7歳~40歳の知的障害児者40名が在籍。森の中での野外活動をはじめウィッグの作り方を教えていたりヨガやパソコン、アートと多岐にわたるカリキュラムに驚きだった。「子ども達がむずかしいと言っても、大丈夫。あなたなら出来るよ!」と伝えることを教えて頂いた。
sarihatischool
http://sarihatischool.strikingly.com/
幼稚園~専門学生までの特別支援学校を訪問。ここでは寮も併設されており、30名ほどの生徒が住んでいる。学校のカリキュラム、またアフタスクール等も見せて頂き感じたことは、小さな頃から子ども達が「技術を身につけること」を徹底していること。失業率が高い国だからこそ、「自立」に向かう、または向かわせる環境や考え方が明確なのだと感じた。http://www.zavodmjedenica.ba/
Hidden voice school
6~24歳までの障害児が在籍。カリキュラムは主にスポーツ、アート、調理など。パソコン学習を取り入れたいが、資金的な余裕がなく購入できないのが課題。障害児が生まれたご家庭の最大の課題は、両親が離婚する(お父さんがいなくなる)ことも多く、片親になるためご家庭にも余裕がないこと。保護者支援が必要であり、そのために国際的なネットワークづくり、インクルージョンの普及拡大とともに総合的な自立に向けた取り組みが必要不可欠だと感じる。
Bauleni special school
幼稚園~中学3年生が在籍。(約880名中、内障害児は130名)。健常の子ども達が通う学校と、特別支援学校が併設。先生方は教育省から来ているが、学校の運営は民間の団体。技能クラスでは木工、農業、編み物を学ぶ。食事と栄養のクラスでは調理も学べる。課題はバスがないこと。支援学校訪問を通じて、国際的に障害福祉を向上させるネットワークが必要だと強く感じる。
473A Leopards Hill Road P.O Box 51448 Ridgway Lusaka, Zambia
特別支援学校にも訪問。1971年設立。5~16歳までの様々な障害児(自閉症、脳性麻痺、ADHDなど)に総合的な教育をプロデュースしている。在籍260名、26クラス、先生は48名。教育省の下にある学校。現在の課題は遠くから通う障害児に対して学校のスクールバスがないこと。テーマは「自立」。様々なプログラムを提供し障害児が就労できるように力を注いでいるところは目的が一緒であると感じた。
「UTH special school」university Teaching Hospital
UTH Nationalist Road Po. Box 82 LUSAKA Zambia.